川井善晴(かわいよしはる)

神奈川県出身、クラシックギター演奏家。1988年スペインに留学。師であるホルヘ・アリサ(現スペイン王立音楽院首席教授)にその類まれな美音と高度なテクニック、更に深い音楽的識見を絶賛され、91年よりスペイン各地にて演奏活動を開始。95年に帰国後は演奏活動を通してみずからギターの魅力と可能性を追求・実践している。その演奏は、師・アリサに「自分の流儀と考えを最も受け継ぐギタリスト」と言わしめたもので、さらに深い知識・経験に裏付けられたヨーロピアンな感性と日本人的なバランス感覚との融合による独特の叙情性をもっており、他の音楽家からもジャンルを超えて高い評価を得ている。

 ホルヘ・アリサ(Jorge Ariza) 

1939年、スペイン・グラナダにてサルスエラ(スペイン・オペレッタ)の歌手である両親のもとに生まれる。祖母はフランシスコ・タレガ(近代ギターの父、「アルハンブラ宮殿の想い出」の作曲者)の高弟エウラリア・ロドリゲス(ギタリスト)。現スペイン・マドリッド王立音楽院ギター科首席教授。 世界最高のギター教授と言われたR.S.デ・ラ・マーサにその才能を認められ、彼の薦めで15歳よりマドリッド王立音楽院ギター科にて研鑽を積む。その後、A.セゴビアにも師事し、セゴビアのスペイン政府への嘆願状により、軍役中、特別に軍服のままイタリア・シエナ及びスペイン・サンチャゴ・デ・コンポステラのA.セゴビア・マスタークラスに参加。その時の出席者にN.イエペス、J.ウィリアムズ、A.デ・ラローチャ(ピアノ)等がいる。フランシスコ・タレガ国際コンクール優勝。スペイン外務省の推薦でベルギーの音楽院ギター科教授を務めたのち、1968年からS.デ・ラ・マーサの後任としてマドリッド王立音楽院ギター科首席教授(現スペイン音楽教育における最高権威)に就任。以後教育活動を中心に現在に至る。 J.アリサは20世紀を代表するA.セゴビア、S.デ・ラ・マーサ両巨匠の愛弟子であったことからもわかるように、まさにクラシック・ギターの正統的継承者として、正しい知識と方法論をもってその系譜と伝統を受け継いでいる。